S2セルを理解しよう

必須知識「S2セル」

S2セルという単語、ポケモンGOについて熱心に調べたことがある方の中には知っているという方も居られるかと思います。

「EXレイド開催されるジム見つけるときに使う奴でしょ？」

はい。あってます。しかしそれだけの知識で留まっているのは勿体ない。

S2セルはポケモンGO（とIngress）のありとあらゆる場面で用いられているのです。

例えば、地域限定ポケモンの分布、天気、地名、ポケストップとジムの個数の関係、ポケモンが出現する場所、更にはフィールドに表示される視界にまでS2セルが関わってきます。

このページではこのサイトを利用するうえでほぼ必須となるS2セルについて、S2セルってそもそも何？ってところからご紹介します。

S2セルとは？

今このページを見ている人の中で利用したことのない人は居ないであろうサービス、Googleマップ。これにはGoogleが開発した「S2 Geometry」という球体（地球）表面の地理データを分割統治したり索引付けする為の技術が用いられています。その中で利用されている区画（セル）のことを「S2セル」と呼びます。

S2 Geometryについて完全に理解する必要は全くありません。数学が好きな人で、「球体に接する立方体を想定し、立方体の上に描いたヒルベルトの空間重点曲線を球体に投影して云々…」ってのが苦じゃない方は以下のサイトを参考にしていただければ理解できるかと思います。

S2 Geometry

大事なのはその技術の中で利用されている区画分けです。

S2セルを理解するには、まず球体の表面を６つの区画に分割することからスタートします。

どんな感じで分けられるのか、地球儀上に線を引いたものがあればよかったのですが、見当たらなかったので代わりに某CADでクアッドボールというものを出力した画像を紹介します。

下の画像は、球体の表面を6分割したものを更に4分割したもの（24分割したもの）が出力されています。

こんな感じですね。

つまり、

この赤い線を引いた部分が球を6分割した区画の一つになります。

これをメルカトル図法の世界地図上で表すと

この矢印⇒で示した強調した部分のサイズの区画になります。

このサイズで分けた区画のことをレベル0のS2セルと言います。

続いて6分割の4分割、最初の画像に戻ります。

このサイズの区画ですね。

世界地図だと

こうなります。

このサイズがレベル1のS2セルと言います。この世界地図をさらに4分割すると

レベル2のS2セルになります。

さらに4分割すると

レベル3のS2セルになります。

さらに4分割すると

レベル4のS2セルになります。

要するにまず地球を6分割した区画をレベル0とし、その後4分割していく毎にレベルが1上がっていく（=精度があがっていく）のがS2セルです。

これを繰り返すと、地球の場合、レベル30になった時点で1つのセルの面積が1㎠以下になり、これがS2セルの仕様上のレベルの上限となります。

具体的にそれぞれのレベルがどれくらいの大きさかというと、

だいたいこんな感じですね。

同一レベルでの最小のセルと最大のセルの大きさの差は1.5倍の範囲内に収まるようになっています。

また、表中のランダムセルとは、セルの辺の長さを例示する為にUKとUSでそれぞれランダムに選ばれた1地点のものです。

このページではそもそもS2セルとは何か？を紹介しました。

理解していただけたでしょうか？

ポケモンGOにおいて、具体的にどのレベルのセルで何の情報を扱っているかは別記事で紹介します。