OpenStreetMapがポケモンGOに与える影響

未分類

ポケモンGOをはじめとしたNiantic Real World Platformを利用するゲームを構成する大きな要素の一つが地図のデータです。現在この地図のデータとしてOpenStreetMap、略してOSMが多くの場面で利用されていることが知られています。
この記事ではOSMの編集内容がポケモンGOの世界に対してどのような影響を与えているかを現在判明している「ビジュアルマップ」「ポケモンの出現」「EXレイド開催地」の3つに分けて簡単に紹介したいと思います。

ビジュアルマップ

これはポケモンGOのフィールド上に表示される見た目のマップを指します。ポケモンGOがリリースされた当時はGoogle Mapのデータが利用されていました。しかしながら、Google Mapが正式に利用できない国での配信を開始する際に正確な地図データを提供できない問題が生じるため、韓国へのリリースが行われる際にビジュアルマップでOSMのデータが利用されるように変更されました(その際OSMの編集が十分に行われていない地域では不満が噴出しましたが…)。建物、道路、水場、公園等がビジュアルマップ上では反映されています。

ポケモンの出現

ポケモンの出現する位置や出現するポケモンの種類に関してOSMのデータが影響を与えていることが判明しています。

スポーンポイント

ポケモンが出現する位置=スポーンポイントはIngressのXMの発生位置と関係があることがわかっていますが、OSMの情報もポケモンのスポーンポイントに対して影響を与えています。例えばOSM上で学校として登録されている敷地内ではポケモンが一切出現しなくなったり、逆に歩道などはスポーンを引き寄せる可能性があります。

ポケモンの巣

一般的にポケモンの巣と呼ばれる特定のポケモンの出現率が高い公園などが存在することは周知の事実ですが、この巣の制御にもOSMのデータが利用されています。具体的にはOSM上で公園等に設定されたエリアが巣になっています。

バイオーム

ポケモンの巣ではないのにビリリダマやコイル等電気タイプポケモンの出現率が高いエリア、いわタイプのポケモンやピッピ等の出現が多いエリア、水タイプのポケモンが多く出現するエリア等、場所によってポケモンの出現に差があることは薄々感じている人が多いと思いますが、これにもOSMの内容が影響を与えています。この出現するポケモンの出現パターンをバイオーム(生物群系という意味)と呼びます。バイオームに関しては様々な要素が絡むため、現時点でも不明な点が多い分野です。

野生のアグノム・ユクシー・エムリットの出現

バイオームと同じ原理だと思われますが、ごく稀に出現する野生のアグノム・ユクシー・エムリットの出現にもOSMのデータが影響していることが判明しています。具体的には、水に関する地物の周辺にて出現していることが確認されています。

EXレイドの開催地

ポケモンGOには多くのジムが存在しますが、その中に「特別なレイドバトル」という表記のあるジムが存在します。これはEXレイドという招待されたトレーナーしか参加することができないレイドバトルが開催される可能性があるジムで表示されるもので、公式の情報では「Pokémon GO 公式パートナー」および「公園のジム」が対象になっていると発表されています。このうち「公園のジム」がOSMによって決定されており、OSM上で公園等に設定されたエリア内のジムに対してこの表記が付きます。

OSM反映の履歴と頻度

OSMがポケモンGOに与える影響を大きく「ビジュアルマップ」「ポケモンの出現」「EXレイド開催地」の3つに分けて説明したのですが、実はこれらのデータはそれぞれ別のタイミングで更新されており、更新の頻度は同じではありません。
これまでにどのようなタイミングで更新されてきたかを詳しく見てみましょう。

ビジュアルマップの更新履歴

2016年7月(Google Map使用)
2017年11月30日OSMへ切り替え(2017年8月13日までの編集が反映)
2018年1月26日(2017年12月13日までの編集が反映)

ポケモンの出現に関するデータの更新履歴

2017年1月24日(2017年1月22日までの編集が反映)
2018年4月24日(2018年4月9日までの編集が反映)
2019年3月8日(2019年2月25日までの編集が反映)

EXレイド開催地に関するデータの更新履歴

更新無し(2016年7月16日~2016年8月31日の間のどこかの時点のデータが反映)

 

このようになっています。EXレイドに関しては正式に実装されて以降この記事を執筆している時点で一度も更新が行われていないことがわかります。ビジュアルマップの更新頻度も低いです。
但し、ビジュアルマップについてはIngressにおいて将来的には更新されることが明言されていますので、同じNiantic Real World Platformを利用しているポケモンGOのマップに関しても更新されると思われます。
なお、上記の日付についてはJSTとUTCが混在している可能性があります。なるべく正確に調査したつもりですが、数日のズレがある可能性がありますのでご了承ください。ポケモンの出現に関しては2016年の詳しい履歴は当時の精度の高い情報が見つけられなかった為載せておりません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました